社宅管理代行には出張に対応したサービスもある
社宅管理代行は、企業等が福利厚生の一環として社員に提供する社宅や社員寮の管理業務を代行する、一種のアウトソーシングサービスです。自ら管理する場合と比べて運営が合理化できるばかりでなく、上手に活用すればコストの削減にもつながります。加えて、事業者の中には社員の出張に関わる周辺業務を代行するなどの付帯サービスを手がけているところもあります。
自社保有だけでなく借り上げ社宅にも対応
社宅管理代行とはその名の通り、企業等が保有する社宅の管理業務を代行するサービスのことをいいます。このサービスを導入することで、企業等は物件の保守点検や清掃、トラブル時の対応といった日常的な管理はもとより、物件の大規模修繕計画の策定・実行など、管理業務全般を外部委託することができます。
また、近年では企業等が社宅に使用する物件を直接保有するのではなく、物件オーナーから借り上げることで社員に利用させる事例も増えてきていますが、このようなケースに対応した社宅管理代行サービスも存在します。その場合は先に述べたような業務に加え、借り上げ対象となる物件を探す、家賃を立替払いする、退去時の原状回復を手配するといった業務の代行も可能です。
このサービスを利用すれば、企業等は管理業務をエキスパートに一任できるうえ、借り上げに必要な賃貸借契約の締結や更新、家賃の精算などの煩雑な事務から解放されます。複数のオーナーから借り上げている場合は、窓口を一本化できるというメリットもあります。
出張時の宿泊先確保にかかる手間を軽減
社宅管理代行サービスを利用することでメリットが得られるケースもあります。すべての事業者がそうだと言うわけではありませんが、多くのサービス会社はもともと不動産に関する総合的なサービスを手がけているケースが多くその一環として社宅管理代行を行っています。そのため、さまざまな付帯サービスを利用できるチャンスがあるのです。
その1つが、社員の出張に対応したサービスです。サービス会社の中には、全国各地のホテルと業務提携していたり、自らホテルを運営していたりする事業者が存在します。こうした事業者であれば、出張先における滞在拠点の確保をサポートしてくれます。
ホテルの予約代行や交通ルートの案内、現地での足となるレンタカーの手配などを代行してくれる場合もあります。 出張が比較的長期にわたる時は、ホテルに代えてウィークリーマンションを手配してくれたりもします。その場合も、利用申込書の提出やカギの受け渡し、退去時の清掃などについてサポートしてもらえます。
留守になった社宅を有効活用できる
ウィークリーマンションと言えば、たとえば社員研修のために外部講師を招聘する時に宿泊場所が必要になることがありますが、そのような場合の滞在先にウィークリーマンションを活用する場合でも、社宅管理代行サービス会社がもろもろの手配を代行してくれるケースがあります。
合宿形式の研修に必要となる社員の宿泊場所として利用する場合も、同様のサービスが利用できます。また、社員が海外などに数か月単位で出張する場合、同居者がいなければその間、社宅は住人が不在となりますが、この留守宅を有効活用するサービスも存在します。
いわゆるリロケーションサービスと呼ばれるものがこれに当たり、もし不在期間が相当長期にわたる時は賃貸住宅として、それほどでもない時は民泊用の施設に活用します。そうすれば企業等は利用料を臨時収入として得ることができますが、この際に必要な利用者の募集や入居契約の締結、費用の精算といった事務も代行させることができます。
社宅管理代行サービスは社宅や社員寮の管理業務を外注化することで業務の合理化を図ることができるばかりでなく、出張時における宿泊先の確保や留守宅の有効活用など、さまざまな付帯サービスを利用できるというメリットももたらしてくれます。