社宅でペットの飼育を認める？それとも禁止にすべき？

ひと昔前までは、社宅でペットを飼うことは当然禁止というイメージがあったでしょう。しかし近年では、ペットの飼育を許可する会社も増えつつあります。社宅でペットを飼えるかどうかは会社側が決める要素ですが、もし許可するならどのような点に注意すべきなのでしょうか。本記事では、社宅でペットの飼育を許可すべきかについて解説します。

最近はペットを飼える社宅が増えている

ひと昔前は、社宅に住んでいたらペットが飼えないと当然のように認識されていたのではないでしょうか。しかし、新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及したことで、ペットを飼い始める人が増加しています。在宅時間が増えたことで、癒しを求めてペットと暮らしたいと考える人が増えているのです。

そしてペットがより身近な存在になったことで、社宅であってもペットの飼育を許可する企業が増えつつあります。たとえば、借り上げ社宅の場合、賃貸物件の規則でペットの飼育が許可されている物件であれば、物件の規則に応じて許可されるケースが多いです。また、社員寮でもペットの飼育を許可している会社が増えています。

社宅でペットが飼えることは、求職者へのアピールになったり、社員のモチベーションアップにつながったりするケースがあり、柔軟な考えを持つ会社が増えているのです。社宅制度は会社が賃料の一部を負担してくれる福利厚生制度です。とくに都心でペット飼育可能な物件を探すとなると、一般的な賃貸物件よりも割高になります。住居費を安く抑えながらペットを飼えるのは、社員や求職者にとって魅力的な制度だといえるでしょう。

ペット飼育を認めるのも禁止するのも会社の自由

社宅制度における規定において、現物給与の扱いについて注意しておけば、既定の内容を法律で制限されることはありません。つまり、ペットの飼育を許可するかどうかは、会社判断なのです。しかし現状では、多くの会社が社内規定でペットの飼育について触れておらず、ケースに応じて柔軟に対応しているところが多いです。

ただ、会社として社宅でペットの飼育を許可するのであれば、きちんと社宅規定を整備すべきでしょう。ペットといえば小型犬や猫、小動物をイメージする方が多いですが、とくに規定がなければ危険動物を飼育する人がいるかもしれません。

また、ペットの飼育によって物件に汚れや傷がついたら、原状回復費用を誰が負担するのかも決めておくとよいでしょう。つまり、どのような動物なら飼育してよいのかなどのルールをきちんと決めておかなければ、トラブルになる可能性があるのです。

社宅でペットを飼うときの注意点

社宅でペットの飼育を許可する場合、会社としては社宅規定にペットの飼育の関する内容をまとめておく必要があります。一方、社員もペットを飼うときはさまざまな点に注意しなければなりません。たとえば猫を飼う場合、平均寿命は15年です。15年のうちに転職しない場合は問題ありませんが、もし転職するならペット可の賃貸に転居しなければならず、住居費が上がることを念頭に置いておきましょう。

また、ペットはかわいいだけでなく、ときには病気になったり、怪我をしたりすることもあります。その場合、責任を持って治療する、さらには毎日ご飯やトイレの交換をする必要があります。ペットは癒しの存在ですが、一緒の暮らす以上お金も手間もかかるため、きちんと世話をできるか慎重に考えましょう。

まとめ

社宅でペットの飼育を許可する会社が増えつつあります。ペットの飼育を許可するかどうかは会社が自由に決められますが、許可する場合は社宅規定の内容を見直して社員と会社間でトラブルにならないようにしましょう。近年、ペットはより身近な存在になっており、求職者へのアピールになったり、社員のモチベーションアップにつながったりするのは事実です。禁止するか許可するか、慎重に検討することが重要です。