社宅に消費税はかかる?課税・非課税の内訳と節税のポイント
社宅を企業として整備したいと考えている人が気になるポイントは消費税でしょう。消費税が課税される項目や非課税になる項目を知っておきましょう。誤解や勘違いで課税対象になってしまうこともあるので注意してください。賢く経費を削減する方法も紹介するので、今後の参考にしてください。
社宅で消費税が課税される項目
3つの項目で課税対象になります。交渉次第で非課税になる場合もありますが、そのような場合は双方にとってメリットがあるようにしてください。
仲介手数料
不動産業者に仲介サービスを依頼したときは消費税が発生します。サービスへの対価として発生しているので理解しましょう。どうしても消費税を支払いたくない場合は、不動産業者に仲介手数料を無料にしてほしいと伝える方法もありますが、そのような提案に応じてくれる可能性は低いでしょう。
その理由は、不動産業者にとって利益の大部分を占めることになっているからです。そのような交渉を行うときは、社宅以外にも取引を持ちかけるなどしてください。双方にとってメリットがあるようにしましょう。
社宅の管理に係る費用
清掃や修繕などの費用は消費税の課税対象になります。ただし、共益費や管理費から捻出している場合は非課税となります。社宅であれば、共益費や管理費として処理することをおすすめします。そのほかにも、水道代や電気代などの支払い方法を決めておきましょう。
駐車場
こちらは、一定の条件を満たさないと課税の対象になります。駐車場と定義されていない空き地を借りる方法や、住宅の空きスペースを駐車場として運用するなど工夫することで、経費を削減できます。青空駐車場の場合は、悪天候のときに車が汚れてしまうデメリットがあるので、従業員に理解してもらう必要もあるでしょう。
社宅で消費税が非課税になる項目
3つの項目で非課税になります。ただし、認識を間違えていると課税対象になるので注意しましょう。
賃料
金額の大小にかかわらず消費税が課税されません。ただし、ウィークリーマンションやリゾートマンションのように、旅館業に該当する施設と判断された場合は課税対象になります。
敷金や礼金
事業用として契約すると課税対象になります。あくまで住居用として契約を締結しましょう。
共益費
社宅の共用部分を維持するために必要な費用は非課税になります。大きなマンションの場合は、社宅の共用部分を維持するために必要な費用が高額になります。
社宅を経費にして節税する方法
3つの節税方法を紹介します。そこまで手間がかからないので、賢く経費を削減しましょう。社内規定を整備することで、従業員に公平性を期すことが可能です。後からトラブルになるのを防げます。
法人名義で契約する
個人で契約しないように気を付けましょう。法人契約は必須の条件なので、不動産業者にもその旨を伝えておきます。税務調査で否認されないように注意しましょう。
物件の固定資産税課税標準額を調べる
市町村から毎年1月1日に送付される明細書を確認しましょう。
社内規定を整備する
従業員のために社宅を整備しても、どのような人であれば入居できるのか明確にしておく必要があります。たとえば、独身者やファミリー向けというように規定を設けましょう。
また、毎月の賃料、敷金や礼金などもいくらにするのか明らかにしましょう。これは公平性を期すためにも必要なことです。すべての従業員が入居できるわけではない場合、このような整備も怠らないようにします。
まとめ
初めて社宅を企業として準備することになった場合、どのような準備から取り掛かれば良いのか分からない部分もあるでしょう。後から課税される項目に該当していたということが無いように、インターネットなどで調べながら知識を蓄えてください。税務調査で否認されてしまうと、追加徴収の対象になります。税務に詳しいスタッフに相談するなどして、後からトラブルにならないように気を付けてください。