社宅には借り上げ社宅と社有社宅がある!2つの違いとメリットを紹介
社宅制度を導入している会社に就職できれば賃料を抑えながら暮らせるため、社員から人気の福利厚生制度です。しかし、社宅制度には借り上げ社宅と社有社宅があり、違いを詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、借り上げ社宅と社有社宅の違いやメリット・デメリットについて解説します。
借り上げ社宅と社有社宅の違い
生活している以上、必ずかかる出費があります。たとえば食費や光熱費、通信費などは必ず発生する費用だといえるでしょう。その中でも大きなウエイトを占めるのが住宅費です。賃貸物件に住んでいる方は必ず家賃が発生します。
住居費は少なくとも数万円、都心であれば一人暮らしでも10万円ほどかかるのではないでしょうか。会社に入社したてのころは、住居費や光熱費、食費を払うとほとんど手元にお金が残らないというケースも珍しくありません。そのため、住居費の一部を会社が負担してくれる社宅制度は、人気の高い福利厚生制度の一つなのです。
ただ、社宅制度の中にも「借り上げ社宅」と「社有社宅」という2つの仕組みがあります。
借り上げ社宅は、不動産会社から紹介される賃貸物件を会社の名義で契約し、社員に提供します。ただし、賃料の負担割合は会社の規定によって異なります。また、物件をまるごと契約するケースは珍しく、基本的には部屋単位で契約するケースが多いでしょう。
一方、社有社宅は物件そのものを企業が所有しており、会社の所有している物件に社員が住める制度です。物件の所有者が異なるというのが大きな違いだといえるでしょう。
借り上げ社宅のメリット・デメリット
社員にとって満足度の高い福利厚生制度であり、近年、一定の条件をクリアすれば社員が入居したい物件を選定できる会社もあります。エリアや物件を比較的自由に選定できるため、その分社員のモチベーションアップにつながるのです。また、借り上げ社宅は会社と社員両方にとって、節税メリットがあることや、物件が古くなれば引っ越しをすればいいといった点もメリットといえます。
ただし、会社が一棟を丸ごと契約している場合は注意しなければなりません。物件内が社員ばかりになってオンオフの切り替えがむずかしくなる、先輩に気を遣わなければならないといったデメリットが発生するからです。また、社員が辞めたらそのまま契約を継続することはできないため、速やかに退去してもらわなければなりません。辞める時期によっては違約金が発生するケースもあるでしょう。
社有社宅のメリット・デメリット
会社の敷地内などに建てられているケースが多いのが社有社宅です。メリットは賃料や敷金礼金が発生しないことでしょう。あくまで会社が所有している物件のため、賃貸物件を契約したときにかかる費用を削減できるのです。また、社員が突然辞めても違約金がかかる心配がない、空きがあればすぐに入居できるといった点も魅力です。
ただし、社員はエリアや物件を自由に選べない、常に会社の人がいる環境で生活しなければならないといった点がデメリットに感じるでしょう。さらに、会社としては固定資産税がかかる、物件を建設するのに初期費用として土地の購入代や建設費がかかるなどのデメリットがあります。
まとめ
社宅制度には借り上げ社宅と社有社宅の2種類があります。会社が賃貸物件を契約するのが借り上げ社宅、会社が物件の所有者になっているのが社有社宅ですが、それぞれ特徴が異なります。両方の仕組みでメリット・デメリットがあるため、会社視点と社員視点から、企業に合う選択をすることが重要です。社宅制度をうまく取り入れられれば、社員のモチベーションアップにつながるでしょう。